母との闘病日記

母と私の生きた証を残したい

~ 誤嚥性肺炎 最終章 12/30 ~

12月30日(土)

午後2時 見舞い

今日も目を覚ましていて、ベッドの手すりに手を掛けている。

きっと起き上がりたいのだろうが、そこまでの体力はないようだ。

手伝って起こしてあげたいが、横に倒れてしまう危険があるので、「まだ無理しちゃだめだよ!」と言う。

話しかけると、何か話し返そうと言葉を発するが、声が潰れていて聞き取れない。

しかし、少しは回復していると思う。

 

 

~ 誤嚥性肺炎 最終章 12/29 ~

12月29日(金) 栄養補給

午後2時 見舞い

今日は珍しく目を開け起きている。

問いかけると、頷いたり、首を横に振ったりして、意思の疎通がとれるようになった。

昨日までとは違い目がしっかりしている。

午後3時

母は眠ってしまったが付き添う。

午後5時

研修医の先生から、今日から栄養素のあるもの(メイバランスのようなもの)を補給する説明を受ける。

経鼻接種開始とともに、ベッドの手すりに掴まり動きが激しくなる。

 

~ 誤嚥性肺炎 最終章 12/27 ~

12月27日(水)  経管補給

午後7時頃

見舞いに来ると、丁度、インターンの先生が点滴と経管補給をしていた。

先生が経管での補給は、まず食物繊維を投与し胃をビックリさせないようになじませて、2~3日様子を見てから栄養素のあるものに切り替えていくと、説明して頂いた。

数日前までは、呻き声を上げ薄目を開けて寝ていたが、今日はそれがなかったので少し安心した。

そして、手を握ると、握り返してくれた。

 

~ 誤嚥性肺炎 最終章 12/26 ~

12月26日(火) 最大の危機とは、このことか⁉

今日は会社に出勤していると、主治医のWD先生から電話があり、今日は当直で夜に居るので、昨日できなかった打合せをしましょう。ということで、打合せすることになった。

少し気がかりなのは、先日、占い師に26日、母に最大の危機が訪れると言われたことだ。

午後7時 病院へ

スタッフステーションへ行くと、WD先生がいてすぐ横にあるミーティングスペースで打合せとなった。

先生から、入院初日に点滴だけだと通常の40%しか補給が出来ない。

そして、胃ろうを行うには体力を回復させて手術となるので時間がかかる。

鼻から管を通して直接栄養物を補給する方法なら直ぐにできますが、と提案される。

私が思ってもいなかった方法だったが、即了承した。

私から、「いつから始めるんですか?」と聞くと、

先生が、「今すぐ始めましょう。」と言い看護師に指示をだす。

「ゲッ、占い師が言っていた最大の危機って、このこと?」

もし、先生が急病にならなかったら、あまり気にしなかったかも知れないが、あまりにもタイミングが良すぎる。

かと言って、迷信めいたもので拒否するのも頂けない。

いずれにせよ点滴だけでは持たないのは、先生から言われた通りだと思う。

鼻からの経管投与を、お願いせざる負えない状況だ。

これが最大の危機でないことを祈るばかりである。

 

 

 

~ 誤嚥性肺炎 最終章 12/25 ~

12月25日(月) えっ、そんなことがあるの?

午前中、会社に行ってリーダー格の人に説明をする。

あまり事情を知らない社員の人は、私が出社したことによって、これからは問題なく会社に来れるんですよね?と尋ねてきたが、いや当面はバタバタすると答えた。

午後1時からは主治医の先生と、今後の治療について話し合いをする約束になっているので早退する。

午後1時

病院のスタッフステーションに行き、主治医のWD先生と会う約束をしていることを受付に話すと、「今日、先生は急病でお休みです。」と言われる。

「ええ~そんなこともあるんだ~」と、びっくりしてしまう。

受付に、「先生と治療方針について相談することになっていたのですが、今度はいつになるんでしょう?」と聞いてみたところ、「先生と連絡が取れないのでわからない」とのことだった。

仕方なく見舞いだけして帰ることになった。

午後1時半

病室に行くと丁度、6人部屋が空いた為、個室から移る準備を看護師がしていた。

看護師から「個室のほうがいいですか?」と聞かれ、「その通り個室の方が良いのだが、さすがに1日2万円の差額ベッド代は払えない」いいえ、6人部屋でお願いしますと答える。

しかし、5日間も個室を無償で利用させて頂いたことには感謝である。

午後3時

部屋の移動が終わり落ち着く。

午後3時半

看護師がバイタルチェックをしに来たので、その時に「大丈夫か?」と聞くと、

力を振り絞り、しわがれたかすれた声で「大丈夫」と答える。

口腔ケアをしてもらったら寝てしまったので帰宅する。

今日も寝ている時に手を握ったら、振り払われてしまった。

 

 

~ 誤嚥性肺炎 最終章 12/24 ~

12月24日(日) スタッフステーション?

今入院しているTD中央総合病院は他の病院と違い、ナースステーションをスタッフステーションと呼んでいる。

看護師に関して、この2、3日で感じたことは、小さな病院の看護士よりも作業が分担されていて、多くのスタッフがいて、その人達は看護師ではないらしい。

例えば、シーツの取替え、オムツ交換、備品の交換をする人、マッサージ等を行いリハビリをする人、食膳、バイタルチェック、医療行為が含まれるものは看護師のようである。

この病院は看護専門学校を近くに持っていて、その卒業生が働くケースも多いだろう。

入院した病棟の看護師は皆、若く、しかし、看護以外の家族や患者に接するマナーは良く行き届いている。

死神病院で酷い扱いを受けたこともあって、とても良い環境に思える。

残念なことに、ここは救急病院なので3週間で、転院しなければならないという事。

この病院と同等の良い病院は、近くでは存在しないであろう。

午後3時 見舞い

昨日、一昨日と違い、寝ている時に唸り声がしなくなった。

荒い呼吸も小さくなった。

見舞い中に目を覚ますことがなかったので、意志の疎通は取れなかった。

手を握ると今迄と違い、手を振り払う行動をする。