母との闘病日記

母と私の生きた証を残したい

~ 誤嚥性肺炎 死神病院の章(12/21)⑤ ~

12月21日(木) 運命の日・当日⑤

午前5時

タクシーに家のそばにあるコンビニでおろしてもらう。

食べ物を買い、店長がいたので、たった今、母が意識不明となり救急車で運ばれ病院から戻って来たことを話す。

店長の母親も入院していて、どうやら集中治療を受けたことがあるらしい。

私がもうダメかもしれないと話すと「いいえ、ここからです。」と励ましてもらう。

家に戻り少し仮眠をとる。

午前8時半

ケアマネージャーから電話があり、深夜に意識不明となりTD中央総合病院に運ばれたことを話す。

明け方に意識が戻ったので一旦家に戻り、入院手続きの書類を書いていることを話す。

何時頃、病院に戻るか聞かれたので10時前にはと答える。

すると、時間を合わせて来て頂けることになった。

立て続けに会社の営業から電話があり、事情を説明する。

やはり、私よりも若いせいか、私一人で切り盛りしている大変さがわからないように感じた。

午前10時

TD中央総合病院に到着する。

15年前、父が運ばれ死亡診断だけして頂いた病院なので、あまり良い印象を持っていなかったが、初めて日中の通常の時間帯にきたが、さほど悪い雰囲気ではなかった。

受付で入院手続きを済まし、母の元へ行くと、まだ救急治療室のベッドに居た。

丁度、ケアマネージャーも訪れ、2人で主治医のWD先生からの説明を受ける。

「肺炎の気配は、ありません。極度の脱水症状が原因です。集中治療はしない方針ですので、これから点滴をしていきますが、点滴では通常の40%しか補うことが出来ません。長く持って1ヵ月位です。何か良い方法を考えていきましょう。」

死神病院の死神院長は、1日おきの点滴で持ちますと断言した。」その2日後にこのありさまである。

ケアマネージャーと二人で「すぐに入院が必要だったんじゃないか!」と腹を立てる。

先生の説明が終わり、看護師から病室の手配が出来たので、そちらに移動することになった。

病室に案内されると、そこは私が希望していなかった個室だった。見回すとS会KG総合病院の個室より設備が整っていて高そうだった。

病院の事務員が訪れ、「6人部屋が空いていなかったので、この個室を使って頂きます。

勿論、患者様の希望と違いますので無償(保険適用内)と致します。

6人部屋が空き次第そちらに移動して頂きます。」と説明を受ける。

「すばらしい!」

大部屋が空いていても、個室しか空いていないと言って、差額ベッド代をせしめるドッカの病院とは大違いである。

そういえば、今日正面玄関を通った時に、この病院の院長先生の写真が貼ってあり、TD市名誉市民と書かれてあった。

死神病院の死神院長から酷い仕打ちを受けたこともあって、この病院の先生や看護師は、患者やその家族にも気配りが行き届いている。

この病院は、良い病院と感じた。